**part3

いつからエルフの種族が分かれてしまったのかは不明だけど、わたしたちは仲良くやっている。現に、わたしたちとリメアは、姉妹のように暮らしている(実際そうなんだけどね)。
あっ、そうだ!そういえば、もう一人の妹・ルーミィの紹介を忘れていた。
ルーミィは、五歳。わたしと同じくシルバーブロンドに、海のように綺麗なブルーアイ。食いしん坊で、甘えん坊で。それによく寝る。「だおう!」が口癖で、わたしのことはラーリィ、リメアのことはリーミィって呼んでる。
舌がうまくまわらないんだって。でもなんでリメアのことはリーミィって呼べるんだろう。わたしもできればラーミィって呼ばれたい。
 服装は、エメラルド色のジャンプスーツ。武器は銀色のロッド。これで攻撃魔法を操るんだ。──操るといえば聞こえがいいけど、実際彼女は、モンスターが襲撃してきたときに、自分が魔法使いだってことを忘れてロッドでペシペシやったことがある。自覚が無いって困るなぁ。
 彼女も、リメアと同じく可哀想な人だ。自分の両親に会ったことがない。両親は──わたしとルーミィのだけど──ルーミィを産んだらすぐにどこかに行ってしまった。どこ行くのって聞いたけど、何も答えてくれなかった。