お話広場part4

あれ以来、わたしは一度も両親に会ったことがない。
 長くなってしまったけど、お次は人間のサティアスの紹介だ。
 サティアスは、わたしたちの用心棒として雇っている。エルフ三人が旅をしていたら、やっぱり狙われやすいものね。
 それに、冒頭にも書いたけど、爪が長い。だから人(エルフ?)を揺らして起こすのは向いていない。
 ……ごめん、サティアス。書くことがあまりない。
 あ、じゃあ、容姿の説明でも。
 まあ、サティアスのルックスはかなりイケてると思う。黒髪に緑色の目。背はあまり高くないけど、剣の腕は抜群!いつかなんか、一人で子鬼を五匹、なぎ倒したことがある。用心棒としては最高なんだ。
 えー、それでは、全員の紹介も終わったことだし、本編の方へ戻ります。
 わたしたちは、今、春の精を探している。なんでかというと、花が咲かないからなの。
 わたしたちの国は、春に咲く花が美しいことで有名。『春の花咲く国』っていう別名もあるくらい。
 でも、この国にいた春の精が、ふいに姿を消してしまった。そうすると、花が咲かなくなってしまうの。代々美しい花を売ることで栄えていたこの国にとってはかなりヤバい状況。何とかしなきゃってことで、春の精を探すためにいくつかの冒険者が、旅を命じられた。その中の一つが、わたしたちのパーティ。