はい、それでは、「エルフ」part2です!!どうぞ!

実は、リメアとわたしは──ううん、ルーミィもなんだけど──血が半分しかつながっていない。異父姉妹なの。つまり、わたしと同じ両親を持つのはルーミィだけ。リメアとは、お母さんが同じ。といっても、会ったことはないんだけど。
でもリメアとルーミィは、このことを知らない……知らないはずだ。ルーミィは絶対ないけど、リメアは勘が鋭いから、うすうす気付いているかも。あ、サティアスは知ってるよ。用心棒の彼には、色々と知っておいてほしい。事情を理解した上で、わたし達を守ってほしいんだ。
あと、もう一つ。リメアは、正真正銘のエルフだ。
えー、エルフといっても、いろんな種族がある。大きく2つに分けられるかな。
一つ目の種族は、ウール族。昔からいる種族で、いずれ話すけど、あのディユ戦争と、第二次ディユ戦争を起こして戦ったのは、このウール族。40億年前、海とともに誕生したの。それから人類が誕生する1億年前まで、地球はずっと、エルフの黄金期だった。もちろん、ウール族だけなんだけどね。リメアは、この種族。
二つ目の種族は、ヌヴォー族。これは最近出没し始めた種族。両親のどちらかが、ニンフとか、ドワーフ、スプライト、ホビットなどの種族の人は、ヌヴォー族。というか、エルフの血が混ざっていれば、ヌヴォー族なのだ。ウール族もそうだけど、わたし達は、二十歳を過ぎると永遠の命を手に入れる。別に死ねないってわけじゃない。普通に銃で心臓打たれたら、終わりね。寿命が無くなるだけ。わたしとルーミィは、この種族になる。
それで、正真正銘のエルフはどっちかと言われたら、それは百%エルフの血のウール族。ヌヴォー族と比べて、死ににくい。あと、ヌヴォー族とウール族の見分け方は、容姿。まあ、エルフなんだから、どちらの種族も容姿端麗なんだけど、ちょっと違うんだよね。
ウール族は、ブロンドの髪が多い。それに、やっぱり昔からある種族だからか──ウールという意味が“時間”だからか──とても冷静で、全てを見通しているような目をしている。
それとは対照的に、ヌヴォー族は、とても明るい。シルバーブロンドの髪が多く、目はいつも、いたずらしたいかのようにキラキラ輝いている。茶目っ気たっぷりな種族なの。